運送業について興味が出てきた方のなかには、ナンバープレートの色について疑問をお持ちの方も多いかもしれません。道路を走っていると、白ナンバー、緑ナンバー、黒ナンバー…といろいろなナンバープレートの車が行き交っています。これらには、それぞれどんな違いがあるのでしょうか?今回は、ナンバープレートの種類に触れるとともに、黒ナンバーを取得する流れについてご紹介します。
■まずはどんな色のナンバーがあるのでしょう?
現在、日本ではナンバープレートにいくつの種類があるのでしょうか?まずはどんな色のナンバープレートがあるのか、順番に見ていきましょう。
出典:JAFホームページ
・白ナンバー
白地の背景に緑文字が使用されたナンバープレートのことを、「白ナンバー」と呼びます。対象となるのは、家庭で使う普通車や大型車などの自家用自動車、消防車や救急車などの商用車です。
・緑ナンバー
緑地の背景に白文字が使用されているナンバープレートが、「緑ナンバー」です。緑ナンバーが意味しているのは、「営業車である」ということです。具体的には、タクシーや引越し業車のトラック、路線バスなどで適用されています。
・黄色ナンバー
黄色地に黒文字が使われたものを「黄色ナンバー」と呼びます。黄色ナンバーは、自家用の軽自動車や軽商用車につけられます。一般的に、「普通車以上は白ナンバー、軽自動車は黄色ナンバー」という認識で問題ありません。
・黒ナンバー
黒地に黄色文字が使用されたものが、「黒ナンバー」です。これは、営業用の軽自動車が対象となっています。個人の軽自動車で運送業を営んでいる場合に適用されるナンバープレートです。
・青
青地に白文字が使われているものを「青ナンバー」といい、外交官が使用する車に適用されています。見かける機会が少ないかと思いますが、青ナンバーは外交特権が認められているため、交通違反の処分対象にならなかったり、自動車税が免税されたりするといった恩恵が受けられます。
このように、現在は5種類のナンバープレートがあります。では、当社でも主力である軽貨物輸送や個人事業主として業務委託をされる方にとって大きく関わる「黒ナンバー」について、もう少し詳しく見ていきましょう。
■メリットの多い黒ナンバー
・法律の観点から見た黒ナンバー
運送業を始める際には、事業許可を取得することが法律により定められています。その許可申請にあたって、黒ナンバーである貨物自動車運送事業の許可で必要となる要件は、一般貨物自動車運送事業のものに比べると非常に少なく、手軽に事業を開始することができるのです。一般貨物自動車運送事業の許可を取るまでには平均で6ヶ月要するといわれていますが、黒ナンバーでは最短2日ほどで完了します。法律の観点から見ると、黒ナンバーによる運送業の方が要件は少なく、事業を始めやすいといえます。
・黒ナンバーの任意保険
任意保険に関しては、メリットとはいえないかもしれません。黒ナンバーで営業していくにあたり、発生し得る事故の可能性を考えて任意保険に加入する必要があります。この任意保険にかかる毎月の保険料は、一般の自家用車の保険料に比べると、およそ2〜3倍高くなる傾向にあります。いろいろ比較して安い料金の保険会社と契約することもできますが、事故後の対応をしっかりしてくれる保険会社を選ぶことが何よりも大切です。
・毎年かかる自動車税、重量税などが安い
黒ナンバーは、営業用車両に分類されます。そのため、自家用車と比べると、毎年かかる自動車税・重量税といった税金が安くなります。これは軽自動車で適用されている黄色ナンバーよりも安く、かなりのメリットといえるでしょう。
■黒ナンバーを取得するには?
それでは具体的に、黒ナンバーを取得するには、どのような手順を踏めばいいのでしょうか?今回は業務委託を請け負う個人事業主が、黄ナンバーから黒ナンバーに変更する場合を想定してみました。
出典:軽自動車検査協会HP
・まずは要件を満たす
申請を行う予定の日までに、賃貸か自己所有で営業所・休憩・睡眠施設を確保しましょう。車両については、現在所有している黄色ナンバーの軽車両があれば問題ありません。
・運輸支局と軽自動車検査協会の2か所で手続き
場所と車両の準備が完了したら、いよいよ申請手続きです。まず、運輸支局では、軽自動車で運送事業をすることを申請し、「事業用自動車等連絡書」などの5種類の書類を提出します。次に、軽自動車検査協会では、名義の変更や黒ナンバー取得の手続きを行います。運輸局でハンコをもらった「事業用自動車等連絡書」と、通常のナンバー変更書類を提出します。
・自賠責保険の名義変更
必要なら、自賠責保険の名義を変更します。自分名義の車両を申請した場合は、名義を変更する必要はありません。名義変更で必要なものは、「変更前の自賠責保険証」「車検証」「免許証」「印鑑」です。
・任意保険
黒ナンバーは営業用車なので、ネットで加入できる保険会社は基本的にありません。よって、店頭にて加入手続きを行う必要があります。また、契約後に保険証券が届くまでに数週間程度時間がかかりますので、事前に保険会社の選定などを行っておくのがいいでしょう。
以上が、黒ナンバーを取得する大まかな手順になります。基本的に黒ナンバーの軽貨物運送業では、黒ナンバーの車両が用意できれば、あとは税務署へ開業届を提出するだけで、いつでも仕事を請けることができます。
■まとめ
いかがでしょうか。こうして文章にすると難しく見えますが、実際は1日-2日程度で済みますし、費用もナンバープレート代程度で済むため、ほとんどかかりません。このように、黒ナンバーの軽貨物運送業はとても事業を始めやすい業種です。個人事業主として業務委託の運送のお仕事にチャレンジしてみたいという方は、一度検討してみてはいかがでしょうか?
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